白崎の海辺は白い。それまで、くねくねとした狭い道を、手に汗しながらハンドルを切ってきたドライバーの眼に、氷山のような、真っ白な岩が飛び込んでくる。海面にそびえたつ白い巨岩。紺碧の海との、みごとなコントラスト。
漁を左右する大きな要素に、お天気の見きわめがある。「波はあっても、この風はおさまる」「いまはないでいるが、夜明けにはシケてくる」などという読みが大切なのだ。由良の漁師たちが、天性のように海の気候をピタリと当てられるのは、この地方に伝わる「…
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