生石高原の麓から

和歌山の歴史・文化・伝承などを気ままに書き連ねています

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

湯峰と小粟判官 ~本宮町(現田辺市本宮町)湯峰~

すっかり整備された国道311号線が、渡瀬のトンネルを過ぎると、とたんに九十九析れとなる。それを下りきったあたり、四村川の流れが、つかず離れずといった形で流れ下る。心なしか、湯の香が漂ってくる。そんな思いで握るハンドルは、軽い。

瀞の主 ~熊野川町(現新宮市熊野川町)玉置ロ~

瀞は三重、奈良、和歌山の三県境を流れる。あるいは深くよどみ、あるいは急流が岩をかむ。この話は、そんな神秘さをただよわせる瀞にはいかにもふさわしい。

円座石 ~熊野川町(現新宮市熊野川町)西~

「大雲取越え」をすると、中根のあたりで道のわきに、大きな石が目にとまる。「円座石」(わろうざいし)といい、別名「御茶具」「御沓形」とも。

大雲取小雲取 ~熊野川町(現新宮市熊野川町)上長井~

「伊勢へ七度、熊野へ三度」。かつて「蟻の熊野詣で」と形容された熊野三山詣では、まさに「神のこもれる国」への、素朴な信仰心がもたらしたものに他ならない。