生石高原の麓から

和歌山の歴史・文化・伝承などを気ままに書き連ねています

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

和泉式部の供養塔 ~本宮町(現田辺市本宮町)伏拝~

なだらかな茶畑がひろがる丘陵地。その一段高いところに、伏拝(ふしおがみ)王子の祠。そして、かたわらには、笠塔婆の上に宝篋印塔の塔身とフタを積み上げた、一風変わった石碑もある。平安中期、熊野へ詣でた和泉式部の供養塔という。

猪笹王(いざさおう) ~本宮町(現田辺市本宮町)湯峰~

昔、このあたりの山野を、身の丈一丈(三メートル)もある怪物が、たたらを踏むようにしてかけ回ったという。一つ目で、口は耳まで裂けた、見るからに恐ろしい顔。しかも一本足。人々は、その足音を聞くと「一本だたらや」「猪笹王の亡霊だ」といって、ふる…