生石高原の麓から

和歌山の歴史・文化・伝承などを気ままに書き連ねています

ヴェトロ・モンターニャ(1995.11)

 「モータースポーツ回顧録」のカテゴリーでは、過去の個人サイトに掲載していたモータースポーツ関連の記事を再掲していきます。

 その初回となる今回の記事は、平成7年(1995)に高野龍神スカイラインを主な会場として実施されたクラシックカーの走行会「ヴェトロ・モンターニャ」の話題です。

 「ヴェトロ・モンターニャ VETRO MONTAGNA」とは、イタリア語で「ガラスの山」という意味で、霊峰・高野山の澄み切った空気をイメージして名付けられた名称だそうです。
 この走行会に参加できる車両は、原則として、イタリアで1927年から1957年にかけて開催された「ミッレミリア」という公道自動車レースに出場したことがある車両と同型のものに限られています(別途特例承認あり)。このため、ベンツ、アルファロメオシトロエンBMW、MGなどの希少なクラシックカーが見られる機会であるとともに、こうした車両のオーナーにとっても公道を長距離にわたって安心して実走行できるまたとない機会となることから、観客・オーナー双方にとって人気の高いイベントです。

 もともとは、平成6年(1994)に開催された「世界リゾート博」のプレイベントとして平成4年に開催されたものが初回の「ヴェトロモンターニャ」だそうですが、このように魅力的なイベントであることから、その後も現在までずっと継続的に開催され続けています。2020、2021両年は新型コロナウィルス感染症対策のために観客への大々的なアピールは控えられたものの、走行会は開催されており、感染症の流行が収まればまた多くの観客・参加者で賑わうことでしょう。
VETRO MONTAGNA 高野山2019 | 高野町観光協会|悠誘高野山

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ヴェトロ・モンターニャ
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 平成7年11月に高野龍神スカイラインを舞台として開催されたクラシックカーの走行会です。イタリアで開催されていた「ミッレ・ミリア(1,000マイル)」というレースを再現したもので、参加車両は、このミッレ・ミリアに実際に参加したメーカーが製造したものでなければならないことになっています。

 

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 パリ・ダカールラリーにも「チーム三菱シチズン夏木」のオーナー兼ドライバーとして参加したこともある俳優 夏木陽介 さんが所有するジャガーSS100。今回夏木さんは念願かなってやっと手に入れたこの車を存分に走らせるために、忙しいスケジュールをやりくりして本人が参加されました。

 

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 ご存じ、ロータス・ヨーロッパフェラーリ・ディーノスーパーカーブームの時代を知る人には、漫画の「サーキットの狼池沢さとし作)」の主人公 風吹裕矢 の愛車であると言った方がわかりやすいでしょうか。この2台を並べるあたり、どちらの車のオーナーも相当にキテるのではないでしょうか(笑)

 

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 本来の「ミッレミリア(Mille Miglia )」は、イタリア全土にわたり設定された全長1000マイル(イタリア語で mille miglia = ミッレ・ミリア 約1,600キロメートル)の公道を走る自動車レースで、アルファロメオランチアマセラティフィアットブガッティルノーアストンマーティンベントレーMGメルセデス・ベンツアウトウニオン(現在のアウディなどヨーロッパ中の名だたるメーカーがこぞって参加し、熱狂的な人気を集めていました。
 1957年に観客を巻き込む大事故が発生したためレースとしての開催はこの年をもって中止となりましたが、1977年に競技性の低いクラシックカーラリーとして復活し、現在も開催が続けられています。
ミッレミリア - Wikipedia

 また、日本でも正式なライセンスを受けた「日本版ミッレミリア」が開催されており、毎年秋に行われる「ラ・フェスタ・ミッレミリア La Festa Mille Miglia」に加え、春にも姉妹イベントである「ラ・フェスタ・プリマベラ La Festa Primavera」が行われています。ちなみに、「ラ・フェスタ・プリマベラ」では和歌山県内にもコースの一部が設定されています。
ルートマップ/通過予定時刻|La Festa Primavera 2021