03復刻&解説「紀州 民話の旅」-03橋本市
いまから650年の昔、伏原の里が、足利の軍勢に焼き打ちにあったときのこと。
大きなクスノキの下に、小さな祠が三つ。眼病に霊験あらたかという薬師如来をはさんで、向かって左に住吉さん、右にお稲荷さん。
「お大師さん(空海)が、高野山を開かれたころや。ここに高師(たかし)四郎いう道士がおったんや。その道士さん、変くつでな、みんな物狂い道士いうたんや。でもそのうち、梅の木を育てたり、村の人に学問教えるようになって・・・。それで死んだとき、お…
その碑は、ブドウ畑の中にあった。約80平方メートルの広場の奥に、高さ3メートル、幅1.5メートルほどの大きな石碑。表に「義人 戸谷新右衛門之碑」。かたわらの数基の墓石は、県史跡。
曲がりくねった、急坂の細い市道をたどると、コケむしたカヤぶきの庵があった。一休和尚の法兄、大徳寺(京都)五世住職をつとめた養叟和尚隠棲の跡。