生石高原の麓から

和歌山の歴史・文化・伝承などを気ままに書き連ねています

美少女おいの ~新宮市新宮~

 「好いた同志のうれしい首尾で 心浮島ひとめぐり」。
 新宮節にもうたわれている天然記念物「浮島の森」は、いまなお神秘的な雰囲気をただよわせる。そして、その神秘さをそのまま語るような話が伝わる。

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橋杭の立岩 ~串本町鬮野川(くじの川)~

 古座町の国道わきから、約2キロを距てた大島に向かって、大小30余の岩礁が立ち並ぶ。高さ20メートルの、切りたった大岩も含めたそれは、文字通り一直線。ちょうど橋ゲタのように連なる。

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鯨のお礼~串本町有田~

 有田稲村米吉というこどもが、命を助けてやった鯨の背に乗ってアメリカヘ渡り、そこの森の神さまから巨木をもらって帰った。「以前、お米をもらったお礼です」。少年はそういって、巨木を金持ちの家へ贈った。

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おおな魚~串本町和深~

 おおな魚。春、菜の花の咲く頃から釣れはじめ、5月末までがシーズン。和名イシナギ。本州南岸では和深沖の「おおな地」だけで釣れるという。

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権八地蔵 ~すさみ町江須ノ川~

 明治の初年、すさみ町里野の東海岸にある大きな洞窟に、三人の親子が住んでいた。父親は伝次、母親はたま、男の子はたまの連れ子で権八といい、毎日、門づけに歩いた。

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小山肆成(こやま しせい)~日置川町(現白浜町)久木~

 久木に、わが国で初めて天然痘の予防ワクチンを開発した、小山肆成の生家跡がある。

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鈴木重秋の暗渠~日置川町(現白浜町)神宮寺~

 神宮寺から寺山、安居地区にかけた水田地帯に、いまも古い水路が流れている。「安居(あご)用水」とも呼ばれるそれは、安居の庄屋、鈴木七右衛門重秋の手づくりの暗渠という。

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おしんの首 ~日置川町(現白浜町)安宅~

 日置安宅(あたぎ)の水軍は、戦国から江戸時代にかけ、熊野全域に強い勢力を誇った。

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市江地蔵 ~日置川町(現白浜町)市江~

  いまから数百年の昔。大阪淀屋の千石船が江戸へ向かっていた。ところが紀伊半島を回るころ、急に空模様が変わり、高波が出て、船は木の葉のように揺れた。

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