弘仁元年(810)2月、この地方を訪れた弘法大師が、古田の白石新兵衛友綱方へ現われた。佛道に篤い心をもち、また大師の説法に感じた友綱は、重畳山神王寺の開基に物心両面の協力をした。
続きを読む重畳山(かさねやま)の牛鬼退治 ~古座町(現串本町)神野川~
昔むかし。重畳山の奥山に「牛鬼」という怪物がいた。「われこそは」と、退治に出かける人は多かったが、だれ一人として帰って来た者はなかった。
続きを読む鯛島 ~古座町目津(現串本町古座)~
目津海岸から約一キロ。海賊「藤四郎」で知られる九龍島(くろしま)の後に続くようにして鯛島が浮かんでいる。
続きを読む酒が足らんさけ ~新官市~
酒にまつわる話は多い。しかも、その多くは酒が故の失敗談であったり、そのしくじりが喧嘩口論に発展したというものだが、いまも新宮で語られるこの話は、いわば「酒飲みのへ埋屈」であり、そのために身近な笑い話として残ったものだろう。
続きを読む美少女おいの ~新宮市新宮~
「好いた同志のうれしい首尾で 心浮島ひとめぐり」。
新宮節にもうたわれている天然記念物「浮島の森」は、いまなお神秘的な雰囲気をただよわせる。そして、その神秘さをそのまま語るような話が伝わる。