生石高原の麓から

和歌山の歴史・文化・伝承などを気ままに書き連ねています

紀州藩の海防政策と勝海舟(和歌山市)

 「和歌山あれやこれや」のカテゴリーでは、和歌山県内各地に伝わる歴史や伝承などを気ままに紹介していきます。

 

 今回は、江戸時代末期に幕府代表として江戸城無血開城を決断し、明治維新後は新政府の要職を歴任したことで知られる勝海舟(かつ かいしゅう)の和歌山での足跡を紹介します。

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最高級木炭「紀州備長炭」と備中屋長左衛門(田辺市・みなべ町・日高川町)

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 今回は、我が国における最高級の木炭として知られる「紀州備長炭(きしゅう びんちょうたん」を紹介します。店頭で焼鳥や鰻を焼いている店では必ずといってよいほど「紀州備長炭使用」という看板を見かけますが、この「備長炭」という名称は田辺の炭問屋・備中屋長左衛門(びっちゅうや ちょうざえもん)の名に由来するものであると伝えられています。

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紀州南高梅の誕生と高田貞楠・小山貞一・竹中勝太郎(みなべ町)

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 今回は、日本人の食生活とは切っても切れない関係にある「梅干し」の原料となる梅の品種として圧倒的なブランド力を誇る「紀州南高梅(きしゅう なんこう うめ)」誕生の経緯と、これに関わった三人のキーパーソン、高田貞楠(たかだ さだぐす)小山貞一(こやま ていいち)竹中勝太郎(たけなか かつたろう)を紹介します。

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日本初のサッカー指導書を編纂・中村覚之助(那智勝浦町)

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 今回は、明治時代に日本初のサッカー指導書となる「アッソシエーション・フットボール」を編纂するとともに、同じく日本初のサッカーチームとされる「東京高等師範学校ア式蹴球部」の創部に関わるなど、日本サッカーの黎明期に大きな役割を果たした那智勝浦町出身の中村覚之助(なかむら かくのすけ)を紹介します。
 日本サッカー界の統括団体である公益財団法人日本サッカー協会JFAはその前身である大日本蹴球協會の時代から「三本足のカラス」をシンボルマークとして用いていますが、このマークは熊野の神の使いである「八咫烏(やたがらす)」を図案化したものとも言われており、これが選ばれた経緯には覚之助が熊野地方の出身であったことが大きく影響していると考えられています。

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日本本土に初めて鉄砲をもたらした砲術家・津田監物算長(岩出市、和歌山市)

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 今回は、戦国時代に種子島へ伝来した火縄銃をいち早く入手して根来(現在の岩出市に持ち帰り、鍛冶職人にその複製品を作らせることで我が国の鉄砲生産の端緒を開くとともに、「津田流砲術」の始祖として大量の鉄砲を装備した屈強な僧兵集団を率いて活躍したと伝えられる津田監物算長(つだ けんもつ かずなが)を紹介します。

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鰹節の製法を発明し全国に広めた印南の三漁民、角屋甚太郎・森弥兵衛・土佐與市(印南町)

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 今回は、和食の基本中の基本と言える「だし」の代表的素材である「鰹節かつおぶし)」の製法を発明し、それを全国に普及させた印南出身の三人の漁民、角屋甚太郎(かどや じんたろう)森弥兵衛(もり やへい)土佐與市(とさ よいち)を紹介します。

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日本最古級の主婦日記「小梅日記」の作者・川合小梅(和歌山市)

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 今回は、江戸時代末期から明治時代にかけて和歌山城下で武家の妻として暮らした女性で、現存する「主婦の日記」としては最古級のものと言われる通称「小梅日記」の作者である川合小梅(かわい こうめ)を紹介します。

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秀吉に反旗を翻し、朝鮮の英雄となった武将・沙也可(和歌山市)

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 今回は、豊臣秀吉の第1次朝鮮出兵(日本では「文禄の役」、韓国では「壬辰倭乱」 1592)の際に加藤清正配下の武将として朝鮮半島に攻め入った後、朝鮮側に投降して朝鮮の武将として勇名を馳せ「賜姓金海金氏(しせい きんかい きん し)」という氏族集団の始祖になったと伝えられる日本人・沙也可(さやか 朝鮮名・金忠善)を紹介します。

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日本人初のメキシコ見聞録・井上善助(すさみ町)

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 今回は、江戸時代後期に、乗り込んだ貨物船が嵐にあって漂流した後、外国船に助けられてメキシコに長期滞在することとなった結果、図らずも日本人初となるメキシコ見聞録を残したことで知られる井上善助(いのうえ ぜんすけ)を紹介します。

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江戸幕府を揺るがした「天一坊事件」の主役・天一坊改行(田辺市)

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 今回は、江戸時代、8代将軍徳川吉宗の治世に吉宗のご落胤(らくいん 私生児)と自称して世間を騒がせ、浪人らを集めて金品を詐取した罪により捕えられ処刑された天一坊改行(てんいちぼう かいぎょう 資料によって名前は異なるが、本稿では原則として「天一坊」と記述する)という人物を紹介します。通説では天一紀州田辺出身の修験者(山伏)とされていますが、現在に伝わる話は講談や歌舞伎などで脚色されたものが多く、その真相は不詳のようです。

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